モチュール300VのブレンドとハーレーSYN3との比較

ダイナのオイル交換をするためにオイルを仕入れました。以下のオイルです。

・エンジン:MOTUL 300V Le Mans 20W-60
・プライマリ:MOTUL 300V 4T FACTORY LINE 15W-50
・ミッション:MOTUL GEAR 300 75W-90

MOTUL 300V

ハーレーはエンジンとクラッチ、ミッションがすべて別々に潤滑されているので、それぞれに特化したオイルを使用することができます。
エンジンオイルは車用、プライマリは湿式クラッチがあるのでバイク用、ミッションはギアオイルといった感じです。

バイク用のオイルは湿式クラッチを滑らさないように潤滑を調整(滑りにくく)する添加剤が加えられていますが、車用は入っていませんので、潤滑は有利になるかと思います。

車用300Vは2リットル単位で売られていますが、ダイナで使用するのは3リットル程度のはずです。余った1リットルは夏が終わったら15W-50とブレンドして使おうと思っていたのですが、そもそもモチュールはブレンド可能なのか?
WEBで検索するといたるところでブレンド可能と書いてあります。Wikipediaにも記載があります。ただし、これは旧300V(ダブルエステルの頃)についての記載であり、現行エステル・コアの300Vに関しては情報がありません。

と、いうわけで、輸入元のテクノイル・ジャポンに問い合わせしてみました。メールで問い合わせたのですが、すぐに回答がきました。

以下、引用—————————————————————————————–

MOTUL製品をご愛用くださりまして、誠にありがとうございます。

以下、ご回答いたします。

自動車用は2012年3月、バイク用は2013年4月に発売の現行300Vで採用しているESTER Coreテクノロジーは、粘度ごとにベースオイルや添加剤の配合設計が異なるため、混合を推奨していません。

混合して使用したとして、エンジンが壊れるといったことはないのですが、性能を100%発揮できるというものではない、ということで混合は推奨しないものとしています。
また、旧300Vと現行300Vの混合も、性能を100%発揮できるというものではないために推奨いたしておりません。

300Vは、公道での使用に限らず、ル・マン24時間やFIA GT選手権、ニュルブルクリンク24時間等の一般車輌をベースとする世界最高峰の自動車レースでも実際に使用されている、
真のレーシング・オイルであり、各粘度ごとに最高のパフォーマンスを追求した専用設計により開発されています。

現行300Vと旧300Vにつきましては、以下のURLをご参照ください。

今後ともMOTUL製品ならびにMOTUL.COMを宜しくお願い申し上げます。

・「MOTUL 300V FACTORY LINE(バイク用)」 発売のお知らせ
http://www.motul.com/jp/ja/news/products-innovation/motul-300v-factory-line

・「MOTUL NEW 300V シリーズ(自動車用)」 発売のお知らせ
http://www.motul.com/jp/ja/news/products-innovation/motul-new-300v

引用ここまで—————————————————————————————

結論:ブレンド不可でした。

まぁ、大丈夫なんでしょうが一応輸入元の言うことは聞いといたほうがいいんじゃないかと思いました。
今回仕入れたオイルは全て並行輸入品なんですがねw 正規品は高くて買えません。

オイル選択の基準として、純正オイルがあると思います。純正のなかでも、私は100%化学合成であるSYN3を基準にしてみました。
ただ、SYN3って厳密にいうと100%化学合成ではないらしいんですよね。なんでも、グループIとかグループIIとかのベースオイルが含まれているとか。
化学合成はグループIII、IV、Vらしいです。詳しいことはググってみてください。

純正の100%化学合成オイル SYN3の動粘度を調べてみましたが、100°Cの時と150°CのHTHS粘度、粘度指数しか見つけることができませんでした。
以下、ハーレーのエンジンに使用可能と思われる300Vの各グレードとSYN3の比較です。

動粘度(100°C) HTHS粘度(150°C) 粘度指数
300V Le Mans 20W-60 23.8 6.3 172
300V Competition 15W-50 18.1 5.3 164
SYN3 20W-50 20.38 5.54 158

比較してみると、夏に300V 15W-50は渋滞にハマると厳しそう。20W-60だと安心できそうです。
ただ、冬になると20W-60だと硬すぎる気がしますので、秋以降は15W-50で行こうと思います。
ハーレー乗りなら誰でも知ってると思われる、あのサンダンスでは通年15W-50を推奨しています。8耐のときには20W-60を使ったらしいですが。

本当はYACCOのGALAXIE GT 10W-60を入れたいのですが、リッター4,000円オーバーは手が出ません。
無印のGALAXIEは並行物があるのですがGTは並行物を見つけることができませんでした。ヘタレなので個人輸入まではする気はありません。

プライマリは今までショップで交換をお願いしていた時はMOTUL 5100でした。今後自分で交換するにあたり、ちょっとグレードアップしたくてMOTUL 7100にするつもりでいたのですが、オイルを購入する際、その店には7100はなかったのです。同じ店で一度に買いたかったし、他店の7100とその店の300V Factory Lineの価格差は数百円でしたので、使用するのが1リットルだけだったこともあり、300Vにしてしまいました。粘度は15W-50です。こちらも冬場は1ランク下の粘度でもよさそうです。

ちなみに、寒い冬にエンジンをかけるときはクラッチを切った状態でセルを回したほうがよいそうです。純正サービスマニュアルに記載があります。
クラッチを切らないと、プライマリオイルの抵抗分、負荷が増えるんでしょうね。私は夏でもクラッチを切ってエンジンをかけています。

近いうちに実際にオイル交換を決行する予定ですので、その時またレポートしたいと思います。

nekopunch について

東京在住。クルマとバイクと写真をこよなく愛するIT社畜です。
カテゴリー: FXDL, メンテ・修理.

モチュール300VのブレンドとハーレーSYN3との比較 への2件のフィードバック

  1. 匿名 のコメント:

    通りがかりの超遅レスで恐縮ですが300Vの混合で上位ヒットするようですので。
    エステルコアも混合可能ですよ。
    海外の正規代理店の株主です。本社に確認済みです。本社のカスタマーサービスに電話しても答えてくれます。
    フランス語でなくかたこと英語でもOKです。
    発売当初はブレンドしたときの粘土表が完成していなかったので推奨していなかっただけです。

  2. nekopunch のコメント:

    通りすがりさま
    コメントありがとうございます。

    何と、エステルコアも混合可能なんですね。
    日本の代理店テクノイルジャポンはダメだと言っていたのですが、フランス本社の言うことの方が信頼できそうですね。
    貴重な情報ありがとうございました。

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