TZR250(2XT) エンジンオーバーホール(その5)からの続き
★エンジン組み立て★
実は・・・・クランクアッパーケースに生えているシリンダ固定用スタッドボルトを外そうとしたところ、1本だけ見事に折れましたorz これからエンジン組み立てようと意気込んでいた矢先の出来事に呆然としました。一瞬、ボール盤で何とかしようと考えてみましたが失敗した時には取り返しの付かない事態(アッパーケースは2XT専用で、部品が出るかわからなかったし、出たとしても非常に高価な予感がしました)になってしまうと考えて内燃機屋に泣きつきました。
クランクアッパーケースを内燃機屋に持ち込み、見てもらうと、「持ってきて正解だよ!失敗してから持ち込まれるとやっかいだからな!ガハハ」だそうです・・・
で、アッパーケースは内燃機屋にてヘリサート加工されて戻ってきました。ただ打ち込むだけなのかと思っていたら、なにやらヘリサートを垂直に打ち込むための加工もしていたみたいです。さすがプロ!帰り際に、エンジン組み立ての要点などを教えてもらいました。次回のオーバーホールは内燃機屋に丸投げしちゃおうかな~・・・
お約束ですが、このブログを参考に作業された場合において、いかなる場合でも責任は持てませんので、あくまで自己責任で作業を行って下さい。
まずは、ロワーケースにシフトドラムを取り付けます。
次に、シフトフォークを取り付けます。フォークの爪とドラムのガイド溝にミッションオイルを塗布しておきます。
シフトロッドを取り付けますが、オイルシール部分の段付き摩耗が激しかったので新品を用意しました。
シフトロッドを取り付け、ミッションを乗せます。ギヤにはミッションオイルを塗布しておきます。
クランクを乗せます。コンロッドの大端には2ストオイルを塗布しておきます。
クランクベアリングのピンは、ケースの切り欠きに収まるように設置します。
オイルシールが溝にはまっているかも確認が必要です。
アッパーケースを用意します。
写真の上のネジ穴が、内燃機屋でヘリサート加工されたモノです。
アッパーケースに液体ガスケットを塗布します。マニュアルを見ながら、オイルラインを塞がないように薄く塗布します。ケースの合わせ面の細い溝が、オイルラインです。
ガスケットはケースの地金が見えるくらい薄く塗布します。
アッパーケースを被せます。
ボルトを締め付けます。
ボルトは数回に分けて、均等に締め付けていきます。Tレンチを使用すると便利です。最後に、トルクレンチで締めました。
これで、腰下が完成しました。
次に、ピストンを用意します。
ピストンにリングを組み付けます。そして、組み付けた時に内側にくる方のクリップを、この段階で装着してしまいます。
クリップを落とさないように注意しながら、ピストンをコンロッドに取り付けます。
クリップの合い口は上を向けるのがいいそうです。ピストンピンには2ストオイルを塗布します。
ピストンが付きました。シリンダを被せる前に、ピストンの摺動面とクランクベアリングにに2ストオイルを塗布します。
次に、シリンダを取り付けます。ピストンリングを縮めながら、慎重にはめます。
YPVSのバルブもあらかじめ装着しておきます。オイルシールは全て新品にしました。
シリンダを固定するナットは、仮締めしてからクランクを数回、回転させてなじませた後、少しずつ均等に締めます。
ヘッドを乗せて、完成です。
ヘッドも数回に分けて均等に締めていきます。最後に、YPVSのジョイントを装着します。
クラッチやジェネレータは、エンジンを車体に乗せた後で組み立てました。
2ストロークエンジンは、積み木みたいに簡単な構造で、私のような初心者がいじるのには最適なんですが、環境問題で淘汰されてしまうのが惜しいです。
2014年6月現在、TZRは立派な不動車としてガレージのスペースを占領しています。
オーバーホール後は数百キロしか走っていません。
妻に手放せと言われていますが、手放したら二度と手に入らないと思うので、手放せません。
またいつか、復活させてやりたいと思っています。
私も今レストア中です。非常に参考なりました。もし良ければ指導をお願い致します。
塚本 雅章さん
はじめまして。
レストア、楽しくもあり苦しくもありますよね(笑)
指導なんてできる立場じゃございませんが、答えられる質問にはお答えしたいと思いますのでコメントくださいね。
レストア頑張ってください。
コメントありがとうございました。